光触媒とは
光(太陽光の紫外線・可視光)が当ることによって、化学反応を起こす物質が光触媒で、その代表的なものが、「酸化チタン(アナターゼ型結晶)」です。
セラミックスの一種である、この「酸化チタン」光触媒膜に光が当たると、①表面で活性酸素種が発生し、有機成分を酸化分解する。
空気中の水分と反応して『OH ラジカル(・OH) 』と、空気中の酸素を還元して
『スーパーオキサイドアニオン(O₂⁻) 』の二種類の活性酸素が発生します②水となじみやすくなる親水性を発現させる。
更に、酸化チタンそのものは劣化せず、塗膜が存続する限り、永続的に光触媒機能を発揮し続けます。
光触媒における現状と留意点
光触媒が、21世紀の環境浄化材として、世界で注目を浴びた割には、市場への浸透はそれ程進んで
ない現実があります。
それは、光触媒の性質上「効果がすぐに実感しにくい」ことや「付加価値商材である」こともあり、認知度が幅広く高まらないことにあります。
企業側のPR不足とも云えますが、ケイミュー社(パナソニック・クボタ)の「光セラ」サイディングボードのよう
に、劣化防止・防汚効果で高い評価の高耐久性光触媒ボードもあります。
但し、光セラボードの難点は、壁ボードのみの為、建物全般の劣化・防汚対策にならないことです。
その点、現場施工による光触媒化は、建物全般に亘っての対策が可能なため理想的と云えます。
しかし、それには現場施工でも光触媒クオリティが確保された膜造りが重要で、すなわち「高活性光触媒」膜であり、且つその触媒性能がずっと維持される「高耐久性」膜である必要があります。どこの光触媒材においても、その性能自体は、一定の機能が発揮されるデータを提供しています。
だからと云って、どこの光触媒も押並べて性能が一緒と考えてしまうには早計と云えます。
従って、ご検討・採用においては、下記の点に留意する必要があります。■留意点1:光触媒膜の性能は、確かで安定しているか
①光触媒効果・性能が、現場施工において、長年維持されている実績を持っているか。
②その実績データの提供は可能か、さらにその実地検証は可能か。■留意点2:長期間の膜耐久性の実績はあるのか
触媒膜に耐久性がないと、光触媒効果が長続きせず、ユーザーとして導入した意味がなくなります。
①実際の環境下で、長期に安定した膜造りがされている施工実績を持っているか。
②その実績データの提供は可能か、さらにその実地検証は可能か。
以上、ご検討に際しては、上記を満たす光触媒材を検討する必要があるものと考えます。